GDPR対策のキーワード「明示的な同意(オプトイン・オプトアウト)」とは?


GDPRに関連する記事で見かける「オプトイン」と「オプトアウト」という単語。それぞれどういった意味で使われているのでしょうか。GDPR対策において正しい対応をとるために、本記事ではGDORにおいてのそれぞれの言葉の意味合いなどについて解説します。


それぞれの言葉の意味

オプトインとオプトアウトは、本来はマーケティングにおける用語です。GDPRを考えるに当たり、便宜的に専門用語的な意味で使用されています。マーケティング業界での言葉の意味は以下になります。


オプトイン

ユーザーに宣伝広告を配信する際、事前に許可を求めること。また、宣伝広告の受け取りを、ユーザーが許可する意思を示すこと。


オプトアウト

ユーザーに許可を取ることなく、宣伝広告をメールなどの方法で送りつけること。また、宣伝広告の受け取りを、ユーザーが拒否する意思を示すこと。メーリングリストから除外する事やメールマガジンの配信停止もオプトアウトという。

(引用:マーケティング用語集 | シナジーマーケティング株式会社 SynergyMarketing


GDPRでは、ユーザーが許可して初めてクッキー利用が可能になる方式が「オプトイン方式」、ユーザーのクッキー利用をするのがデフォルトの状態で、ユーザーが拒否した場合にクッキー利用を停止するのが「オプトアウト方式」になります。


GDPRではオプトイン方式のみ可能

GDPRが施行される以前は企業のマーケティング活動の効率化のため、ユーザーの許可なしにクッキーを取得・利用できるオプトアウト方式が主流でしたが、GDPRでは、ユーザーが許可する前にクッキーを利用するのは違反項目とされているため、オプトイン方式を取る必要があります。


現在日本で実施が検討されているクッキー規制もGDPRに準拠したものが採用される可能性が高いため、オプトイン方式を採用することを大前提としたうえで、如何にユーザーにクッキー利用を許可してもらえるようにするかの検討をすることをおすすめいたします。


なお、オプトイン方式の場合でも、ダイアログ表示時にすでに「クッキー利用に同意する」にチェックが入っている状態にするなど、ユーザーの意思に関係なく同意の方向に誘導することはGDPRに求められている「明確な同意」に反しているため違反とされてしまいます。ご注意ください。

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